横浜セントラルパーク歯科

不正咬合の治療法は歯列矯正にあり!矯正治療の4種類

悪い歯並びを整える矯正治療にはいくつかの種類があります。歯を動かすのではなく、付け爪のように薄いセラミック素材を歯に被せる方法などはおそらくあまり知られていないでしょう。患者さまの口腔環境に合わせて美しい歯並びを確保する方法にもいくつかの選択肢がございますので、歯並びが気になっている方はぜひご一読ください。

1.ブラケット矯正

ブラケット矯正は最も代表的な矯正治療法で、金属のワイヤーや金具を歯にかけて少しずつ歯を動かしていくものになります。オーソドックスな治療法ではございますが、大前提として矯正治療はすべて自由診療になる点を押さえておいてください

ブラケット矯正では、歯並びのあり方によっては先に抜歯してから歯を動かすケースもあります。また、外科手術との併用になることもあります。一般的な治療期間と治療費の目安は以下のようになっています。

治療期間(目安) 治療費(目安)
2年~3年程度 10万円~150万円程度

ブラケット矯正の中でも前歯の一部分など、「部分矯正」で済むケースもございます。この場合には治療期間や費用面を抑えやすくなります。

ブラケット矯正のメリットとデメリット 

● 矯正治療の中では安価に抑えられることと、様々な症状に対応できることがメリットになります。

● 矯正中のワイヤーや金具などが見た目の印象を悪くしてしまうことと、歯磨きなどのお手入れがしにくくなることが最大のネックです。これまで以上に丁寧にブラッシングする習慣を付けないと、容易に虫歯になるため注意を要します。


目立たない「クリア矯正」や「裏側矯正」も選択可能!

最も大きな懸念材料となってくる「治療中の見た目」については、ワイヤーや金具を白や無色透明のモノに変えることで調整することもできます。また、そもそもワイヤーや金具が歯の前面に出ないように裏側にブラケットを装着する「裏側矯正」という方法もあります。

いずれのケースでも通常のブラケット矯正の問題点を克服できますが治療費は高額になります。

 


2.マウスピース矯正

マウスピース矯正は、「アライナー」と呼ばれる透明のプラスチック素材でできた薄いマウスピースを歯の上にはめ込むような治療法です。数週間程度の間隔で新しいアライナーに交換していくことで少しずつ歯を動かしていくスタイルになります。

都度取り換えていくアライナーは、事前に患者さまの口腔環境を反映させたコンピューターシミュレーションによって導き出されていますので、しっかりと決められた期間装着していれば歯並びが適切に整っていきます。こちらも部分矯正の場合があります。

治療期間(目安) 治療費(目安)
1年~2年程度 15万円~120万円程度

 マウスピース矯正のメリットとデメリット 

● 取り外せることと見た目の良さが最大のメリットです。歯磨きが通常通り可能なため、矯正治療中に磨きにくくて虫歯になるというようなことはございません。大事なイベントで一時的に外すという選択も可能です

● 基本的には1日の中で大部分の時間(20時間程度)装着していなければしっかりとした効果は期待できません。自己管理できないケースだといつまで経っても次のアライナーに交換できないという事態も考えられます。また、歯並びのあり方によってはそもそもマウスピース矯正を選択できないこともあり、このあたりがデメリットとなってきます。


3.インプラント矯正

インプラント矯正は「スピード矯正」という概念で捉えられることもあるもので、これまで長期の治療期間を前提としていた矯正治療を4分の1から半年程度に抑えることができるものです。治療としては顎骨部分に「アンカースクリュー」と呼ばれる小さなインプラントを埋め込み、ここに「アンカープレート」を引っかけて強力に歯を動かしていくものになります。

ブラケット矯正では少し歯並び的に無理がある場合などにインプラント矯正を併用する事も多いです(インプラント矯正のみで部分矯正するような例もあります)。 なお、アンカースクリューを埋め込む手術は大掛かりなものではなく、通常15分程度の簡単なオペで終わります。

治療期間(目安) 治療費(目安)
半年~1年程度 60万円~520万円程度

インプラント矯正のメリットとデメリット 

● 治療期間を短くできることが最大のメリットです。また、通常の矯正治療では抜歯が選択されそうな場面でも、インプラント矯正との併用で抜歯を回避した矯正が実現することもあります。

● 埋め込んだアンカースクリューが折れてしまったり、自然に脱落してしまうようなケースも多く、このような場合にアンカースクリューの再埋入といった可能性があることがデメリットになります。


4.セラミック矯正

セラミック矯正は物理的に歯を動かす歯列矯正ではなく、歯の表面を削ってその上に薄いセラミック素材を被せるといった、見た目を整える「補綴矯正(ほてつきょうせい)」です。大きく歯を動かすような治療法ではないため、クイック矯正と言われるくらい短期間で見た目を整えられることが特徴的です

補綴物と言われる被せ物にもいくつかの種類があり、その素材によって治療費も大きく変化します。

治療期間(目安) 治療費(目安)
1ヶ月~3ヶ月程度 1本につき4万円~13万円程度

セラミック矯正のメリットとデメリット 

● 短期間で治療が終了することや、物理的な歯の隙間以外にも、歯の色味の変化に対応できることがメリットになります。口周りの審美性を高めるのに大活躍するでしょう。

● 歯を動かす治療ではないため、噛み合わせの悪さを整えるといった効果はありません。また健康な歯を削る必要があるため、歯の寿命に影響を与えることがデメリットとなってきます。


まとめ

当コラムでは、歯並びを整える矯正治療法について代表的な選択肢を4つご紹介しました。細かなところで言うと、歯科用のプラスチックレジンを歯の隙間に盛り付けるような補正手段もございます(ダイレクトボンディング)。

患者さまのお口環境によってご案内できるものは多岐にわたりますので、歯並びや歯の隙間などにお悩みがある場合はお気軽にお問い合わせください。皆さまのご相談をお待ちしています。