横浜セントラルパーク歯科

ここだけの話!インプラトのデメリットをはじめ手術中の気になる痛みなど徹底解明

インプラント治療には虫歯や歯周病等の理由でご自身の歯がなくなった方が「自分の歯のように噛める」という最大のメリットがあります。見た目の機能も改善され、まさにメリットだらけのインプラントだと思われがちですがところが、インプラント治療にもやはりデメリットやリスクもあります。

このコラムではインプラント治療のデメリットや手術中の痛みなどの疑問にお答えしたと思いますので、「これからインプラントを…」とご検討中の患者さまはぜひご一読ください。


インプラントの3つのデメリット

まずはじめにインプラントのデメリットについてご紹介いたします。 インプラント治療のデメリットを大きく分類すると、オペにまつわるリスク、治療費と治療期間の問題、治療後のメンテナンスの必要性(重要性)などに集約されます。一つずつ見ていきましょう。


1.インプラント治療のオペにまつわるリスク

オペとは外科手術のことです。インプラント治療では顎骨に人工歯根を埋め込む処置になるため、麻酔を使ったある程度大掛かりな手術が必要になります。安全性は最大限確保されますが、100%成功すると言い切れるものではなく、リスクとして次のような可能性もあります。

インプラント治療に伴うリスク

● 神経が傷ついて顎骨の近くで麻痺が残ってしまうリスク

● 大きな欠陥を誤って傷つけてしまい、大量出血してしまうリスク

● インプラント治療に痛みを伴うリスク

外科手術に臨むということは、少なからずこのような可能性があることを念頭に入れておかなければなりません。コンピューターシミュレーションを駆使して適切な位置に安全にインプラント体(人工歯根)を埋め込めるようになっていますが、「絶対に失敗しない!」とは断言できませんので、実績が豊富で評判の良い歯科医を選ぶことが重要になります。

またインプラントは顎骨に穴を開けて人工歯根を埋め込むオペが必要になりますのでどうしても痛みへの不安が付きまといます。実際に手術中は麻酔が強く効いているため、ほとんど痛みを感じることがありません。麻酔量は基本的にオペ時間を加味して調整します。

オペが長引いた際に麻酔が切れてくるようなケースもないとは言えませんが、追加で麻酔を行なうことで直ぐに痛みを取り除くことができます。麻酔の際の注射が少しチクッとする程度ですので大きな問題はないでしょう。 術後は切開して縫合した患部が数日程度痛むのが一般的です(人によっては、1週間程度経過した後に痛みが出てくることもあります)。

また、インプラントの本数が多くなればなるほどそのぶん痛みやすくなる傾向もあります。術後の痛みに関しては医師の処方する痛み止めの服用で緩和できますので基本的にインプラント手術にともなう痛みについてはご安心ください。

体質上、骨とインプラントの結合がうまくいかないこともある

インプラントが自分の歯のように噛める理由は、埋め込んだ人工歯根と顎骨が違和感なく強固に結合するためです。一般的に外科手術を終えてから経過観察を通して人工歯根と顎骨の結合を確認しますが、極稀に顎骨とインプラントの結合がうまく進まないケースもあります。そのような場合は、別の治療に方向転換せざるを得なくなります。

誰もが治療できるものではない

インプラント治療では、人工歯根を埋め込むための顎骨の状態や骨の強さが重要になってきます。たとえば、次のようなケースでは治療が難しくなったり、当初より治療できないと判断されることがあります。

インプラント治療の可否に影響を与える疾患

● 骨粗しょう症の患者さま

● 重度の糖尿病患者さま

骨粗しょう症の場合、骨の密度が足りないためインプラントをうまく埋入して定着させることが難しくなります。糖尿病患者さまの場合には、外科手術の際に免疫力が落ちて感染リスクが高まったり、骨の吸収が進んで埋入したインプラント体が脱落しやすいという特徴があります。

また糖尿病を悪化させてしまう可能性もあります。 程度によって治療できるケースもありますが、これらの疾患はインプラント治療にとって注意を要するものなので必ず事前に歯科医師とご相談ください。

インプラント治療が不可能な患者さま

● 妊娠中の方

● 未成年のお子様

妊娠中の方の場合、インプラント治療の後に服用する「抗生物質」や「痛み止め」のお薬が胎児に悪影響を与えてしまう可能性があります。治療をお考えの場合は、出産を終え卒乳されるまでお待ちください。 未成年患者さまについては、顎骨の成長の影響がございます。

一般的に18~20歳くらいになって顎骨の成長が止まると言われていますので、部分的なインプラントであっても成人以降からとお考えください。

2.治療費は高く、治療期間は長い…

インプラント治療は基本的に保険適用外の治療です。治療費の相場としては、一本のインプラントを埋入するのに30万円~50万円程度が必要になります。人工歯の素材を何にするのかによっても治療費に幅が出ます。

また「顎骨の厚み」が足りない場合にはそれを補うケースもあり、この治療費が別途必要になることもあります。ある程度大きな出費となるものですので、予めしっかりとした予算をご準備ください。

自由診療では、歯科医院によって費用が大きく異なってくることもありますが、安価な場合には治療環境が良くなかったり治療実績などで不安が残る可能性もあります。「高ければ良い、安ければ悪い」とは言い切れませんが、安すぎる場合にはやはり注意が必要です

人工歯を付けるまでに3ヶ月~10ヶ月程度必要

インプラント治療では、オペを終えてから人工歯根が顎骨に結合するまでにある程度の期間を要します。患者さまの顎骨の状態によっても異なりますが、一般的には術後インプラント体が定着するまでに3ヶ月~10ヶ月程度必要です。 インプラント体の上に被せる正式な「人工歯」についてはこの後の処置となります。

人工歯を付けるまでは「仮歯」で咀嚼機能を代用します。治療法によって仮歯を直ぐに入れられるケース、直ぐには入れられないケースがありますので、このあたりのことも事前に確認しておきましょう。

3.治療後も定期メンテナンスが必須!

インプラント治療を終えて無事に人工歯がついても、「もう何も心配しなくても良い!」というわけではありません。特に歯周病に似た症状の「インプラント周囲炎」には注意が必要で、人工歯根の場合にはメンテナンスを怠るとかなりのスピードでこの症状が進行してしまいます。

最悪の場合、埋入したインプラント体が脱落してしまうこともあります。 このため、多くの歯科医ではインプラント治療を終えた患者さまに数ヶ月に1度程度ご来院頂いての「定期メンテナンス」をお願いしています。「しっかりメンテナンスすることによって長期的にご利用いただけるもの」という点を正しく理解しておく必要があります。

インプラント周囲炎は、天然歯の「歯周病」に相当するもので痛みなく進行することが特徴です。また通常の歯周病よりも圧倒的なスピードで広がり、あっという間にインプラントを脱落させてしまうこともあります。患者さま目線で気が付くタイミングとしては、歯茎の腫れが酷くなって出血し、膿が出てきたような場合が多いですが、この時にはやや手遅れというケースも十分に考えられます。

歯磨きにどれだけ自信のある患者さまであっても、歯垢を100%除去することはまず不可能だと言われています。歯と歯茎の境目には「歯周ポケット」と呼ばれる溝があり、歯の表面はほぼパーフェクトにブラッシングできても、歯周ポケット内のプラークを残さずに完全除去することは非常に困難です。

プロ目線でのチェックを怠れば、取り返しのつかないことになることもありますので、インプラント治療後の定期検診はインプラント周囲炎を避ける上で必須だという認識をお持ちください。 また歯科医院でのメンテナンスだけではなく、ご家庭でのセルフケアも重要です。

歯科医院で歯科衛生士による「ブラッシング指導」をぜひお受けください。一般の患者さまよりもしっかりとした歯磨きができるようになってきます。セルフケアと歯科医院でのメンテナンスを併せて行う事で周囲炎は予防する事が可能です。

もしかして!?インプラント周囲炎の初期症状チェックポイント

● 少し歯茎が腫れる

● 僅かな出血が見られる

大部分の人は歯茎に炎症が現れたり少し腫れたりしても、「しばらくしたら治るだろう」と考えがちです。しかし口腔環境が健康な状態であれば、歯磨きやデンタルフロスなどを使用するくらいで毎回出血するようなことはありません。「

歯茎の腫れ」にはなかなか気付かなくても、「僅かながらの出血」については幾分知覚しやすいサインと言えます。これを見逃さず、すぐに察知して早めに歯科医院を受診するように心掛けてください。